2月お伝えしたSamraong Andaet小学校に寄贈した井戸のヒ素問題の解決のため、GPバイオテック社の半田社長が再びカンボジアを訪れた。
前回の訪問では式典の来賓のスケジュールもあったためなんとか間に合わさなければならない関係で小型のフィルターの設置に留まったが、今回は本格的なフィルターの設置を設置する。
このまま手洗い場としての使用に限れば現状のフィルターでも問題はないのだが、実際に使用するのは小さな子供たちであり、手を洗うだけだと指導していても水を口にする子が出てくるだろう。何かあってからでは遅いうえに、このままでは自己満足の寄付でしかなくなってしまう。
それは井戸を寄贈したせせらぎ三島ロータリークラブもそれに関わったすべての人々も望む結果ではない。
だからこそこの手洗い場を水飲み場としても使えるようにする必要があり、今回の半田社長の再訪へと繋がったのである。
今回のフィルターは当初設置した小型の物から5倍以上の大きさのフィルターになり、除去力向上だけなくフィルター交換の頻度も少なくてすむようになる。
とはいえ当然フィルター設置したら終わりではなく、フィルター設置後の水質検査をした上で問題なければようやく子供たちに水飲み場として開放できるので、今回のフィルターの付け替えでゴール目前となる予定だった。
だった。なのだ。

そこはやはり簡単には終わらせてくれず想定外のことが起こるのもカンボジア。
ポンプの水圧が強すぎてフィルターの強度が足らず破裂してしまった。
フィルターが大きくなるとその分、水量も増える上に中の活性炭の量も増えるため、フィルターの容器にかかる圧力が想定以上にかかってしまったのである。
不幸中の幸いだったのは、子供たちがいるところで破裂せずに我々がまだいる時に破裂したことだ。
Samraong Andaet小学校の子どもたちを待たせてしまうが、もう少し待ってほしい。
支援というのはこうして細かいところまで行き届かせて継続的にやってこそ活きるのである。