荒川電工株式会社は、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーを取り入れた電気工事事業と、培ったノウハウを活用したメガソーラー発電所の運営を手掛けている。
自社開発の太陽光発電パネル検査装置を導入し、納入されたパネルの不良品を効率的かつ確実に検出する仕組みを整えている。不良品には肉眼では検知できないものも多く、見逃すと発電量の低下を招くが、この装置では1枚あたり約3~4分で正確に検査が可能だ。不具合が確認されれば迅速にメーカーと交換対応を行うことで、発電効率と品質の両面で優れた運営を実現している。太陽光発電パネルの設置や運用自体は一般的だが、自社で開発した検査装置を導入し、不良品の検査を徹底する企業は極めて稀である。この取り組みは、発電効率と品質管理の両面で新たな基準を示すものであり、再生可能エネルギー市場における先駆的な事例となっている。
この検査装置の視察を行ったMao Havannall大臣らは、担当者の説明に深い関心を示し、「今回の視察には鉱業エネルギー省のChhuon Sambathratanak閣下も同行しています。帰国後、この先進的な取り組みを鉱業エネルギー大臣にも報告する予定です。」と述べた。これに対し、荒川電工の荒川浩一社長は、「今回の視察が契機に、カンボジアのエネルギー分野における当社の貢献の可能性を検討していきたいです。」と前向きな姿勢を示した。
続いて訪れたメガソーラー発電所でMao Havannall大臣らを出迎えたのは、なんとヒツジであった。雑草対策の一環として飼育され、環境に優しい運営方法として注目を集めており、専任の飼育員まで配備されている点が特徴である。 過密スケジュールで疲労を抱えていた視察団にとって、ヒツジたちは癒しのひとときを提供し、視察の場に和やかな雰囲気をもたらすとともに、自然との共生を象徴する場面となった。