株式会社JETは、環境技術を核としたイノベーション企業である。同社の主力製品である急速土着菌増殖乾燥システム(ERSシステム)は、装置設置場所周辺の土壌に生存する微生物が持つ分解能力を活用し、廃棄物を肥料や燃料へ1日で再資源化する装置である。この革新的な技術は、廃棄物処理の効率化だけでなく、環境負荷の軽減という社会的課題の解決にも貢献している。
羽田空港内のギャラクシーホールで開催されたプレゼンテーションでは、JET社の片山智之社長が、ユーモアを交えつつ、ERSシステムの実績や技術的優位性を明快に説明した。Mao Havannall大臣らもじっくり話を聞き入り、プレゼン後には効率性や革新性に関する質疑応答が活発に交わされ、視察団の興味の高さがうかがえた。
プレゼンテーション終了後、JET社の下瀬眞一会長は取材に応じ、「ベトナムを含む東南アジア市場への進出計画は進んでいるが、カンボジア市場はまだ未開拓でした。この機会は非常に重要であり、確かな手応えを感じました。」と述べ、カンボジアでの事業展開への自信を示した。JET社は、新興国市場における成長機会を視野に入れ、同社技術の活用を通じて地域の発展に貢献する戦略を進めている。
視察団は27日に、ERSシステムを導入しているベルちゃんのおうち株式会社を訪問する予定である。この現場視察を通じて、Mao Havannall大臣らがJET社の技術力とその実用性をさらに深く理解することが期待され、JET社は海外市場での信頼獲得を一層進める考えだ。